「察してくれるはず」が現場で毒になる理由
前回の摩擦③には、掘り下げる価値のある一場面がありました。日本人の上司が「この案は、ちょっと難しいかもしれません」と伝えたのに対し、外国人スタッフはそのまま作業を進めてしまい、結局トラブルになったという話です。振り返ってみると、双方とも釈然としない思いを抱えています。上司は「はっきり伝えたはずだ」と感じ、スタッフは「明確に断られてはいない」と感じている。これはどちらかの理解力の問題ではなく、二人がそれぞれ違う「初期設定」に頼っていたということです。この初期設定こそが、高コンテクスト文化と呼ばれるものです。